海を飛ぶ夢

新宿武蔵野館。となりの劇場は「バンジージャンプする」を見ようとしている4,50代の奥様たちが多数集結。まだまだ韓流も人気あるね。

タイトル:海を飛ぶ夢
監督:アレハンドロ・アメナーバル
主演:ハビエル・バルデム
場所:新宿武蔵野館
URL:http://umi.eigafan.com/

満員。友人に薦められたので鑑賞。25歳の時に海に飛び込んで首を骨折し、以後四肢麻痺のまま25年生きてきた主人公ラモンが自己の尊厳を獲得するために死を選ぼうとし裁判を起こす。ラモンの自伝を元に映画化したもので、カトリック色の強い社会との葛藤や、家族との考え方の違いなどを描いたもの。
感想としては感動したというよりも、観終わってどんよりして違和感を残したまま終わった。一番感じたのはラモンの意思を尊重することが彼を愛する家族の想いと反するものであり、家族の想いを尊重するとラモンの意思は尊重されないというもの。現行の法ではこういったものは解決できない。尊厳死を巡るやりとりはだれの意見も交わることはない。
自分の意思を尊重しようとするラモン、家計を支え彼の尊厳死に反対する兄と愛情持ってラモンの世話をする嫁、あるいはラモンの手となり足となる甥。それぞれのおかれた状況が皆に納得される形で解決がなされることを不可能にしている。多分観終わった後の違和感はそれぞれの立場に立ったことを創造したときに起こる「これでよかったのか?」という想いなのか?
そういったものが見えてきた時に、私たちの視点は尊厳死をしていいのか悪いのか判断がつかない甥のものになっているのが感じ取れます。あと、この映画でのラモンが女弁護士のタバコをもらっているシーンが艶かしかった。とにかく四肢麻痺の難しい役を見事に演じたハビエル・バルデムが凄すぎる。あの余裕のある冗談とそこから示唆される広大な彼の内なる世界。というかこの人30代と聞いて驚き。調べてみたら全然写真に面影がなくておどろき。

そいや、朝も見たんだな。4/5本目。後一本は観ずに返却

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寺山修司。昔の作品なのに、斬新な感じがするのは何故でしょうか?現実と妄想が入り混じった独特の世界観と疾走感あふれる映像とロックがいい感じ。実験的な要素が強いのかね、よく分からないけどいいよ。