コースト・ガード@韓流シネマ・フェスティバル

コースト・ガード [DVD]

面接終わりの休憩に新宿の東急シネマ・スクエアにて。どうしても見たかったんで。多くの人は映画に癒しとか活力とかの娯楽的要素を求めていると思ってみたりもするわけだが、この映画は徹底的に残酷。現実社会よりもっと残酷なことが次々と叙事的に描かれていくわけですよ。もう一度見たいかというと見る勇気はあまりない。どんよりした気分で雨の新宿をとぼとぼ帰ってきました。
内容はこちらに譲るとして、南北国境近くの沿岸を守るカン上等兵は、夜に浜辺で進入した民間人をスパイと見間違え殺してしまう。彼は民間人を殺害しても、軍隊から表彰されて一週間の休暇を得たが精神に問題をきたしてしまう。精神的錯乱をきたした主人公は軍隊を除隊したが付きまとうように軍隊に関わろうとする。一方恋人を射殺されて狂ってしまった女は国境を警備しているものすべてを以前の恋人と思い込みほとんどの兵隊と関係を持ち妊娠、ここから全てが次々と転落していく。
この映画は本当に悪趣味だ。後半からは次々と凄惨な事態が続発するが解釈や心情的理解が全く出来ないように作られている。けど実際の世界はこんなもんだろう。ただ人間がその現実の情報の複雑性にとても耐えられるわけではない。監督の悪趣味は自分たちが考えている現実の貧しさの外にある複雑性を突きつけるようになってる。ラストシーンと音楽がすごくて心動かされたわ。

そいえば、この韓流シネマ・フェスティバル、5月14〜20日まで「受取人不明」をやるのか!!これはまた観に行かなくては!