ヴァージンスーサイズ

以前に観たロストイントランスレーションが結構よかったのでソフィア・コッポラ第二弾。

ヴァージン・スーサイズ [DVD]
タイトル:ヴァージン・スーサイズ
出演:キャスリーン・ターナー
出版社/メーカー:ビデオメーカー
メディア:DVD

70年代のアメリカで保守的なカトリックの家庭に生まれ育った五人美人姉妹が一番下の子の自殺によって何かが顕在化して、普通に生活を送るものの最後は残された4人も自殺してしまうというもの。
ストーリー自体は「ロスト〜」同様ストーリーと呼べるようなものはなく、淡々と日常の風景の移り変わりが大部分。けれども本当に女の子が可愛い。可愛いけど、何か秘めていそうな感じがするのがこの映画にとって非常に重要なんだねきっと。
映画の中では終始彼女たちの自殺の動機やきっかけを徹底的に描くことを拒否する。理由をあえて描かないことで、自殺の動機を探ろうとし安易な結論に陥ったり相手を理解するという陳腐なパターンに落ち着くことなく、かえって自殺してしまう人/社会を生きる人の埋めることのできない差異が鮮明になる。人は相手が何を考えているのか所詮理解できないということだ。
それをはっきりさせる伏線として、彼女たちにあこがれる男の子たちの存在がある。彼らは彼女たちに憧れ、望遠鏡でのぞいたりしてどきどきしたり楽しんだりしているが、彼女たちが最後まで抱える問題に気づくことはない。しまいには父親や母親も結局自殺の原因が分からない。母親のラストでの「彼女たちに愛が足りていないなんてことはありませんでした。」という言葉が示唆的。
思春期の女の子っていう言葉でくくりたくは無いんだけれども、動機を探ろうとする試みが返って動機の不在、理解不可能性を鮮明にさせているというのが観ての感想かな。
そいや、これいいよ!!↓

The Virgin Suicides: Original Motion Picture Score
タイトル:The Virgin Suicides: Original Motion Picture Score
アーティスト:Air
出版社/メーカー: Astralwerks
発売日: 2000/02/29
メディア: CD

エアー(フロムJapan)じゃなくてエール(フロムFrance)ね。
最初からかかっていたゆっくりとしたテンポでサイケな感じのPlayground Loveいい!!すごく映画と合っている感じがするね。